『忙しい社長のための「休む」技術』

高いパフォーマンスを引き出すために、仕事に対する取り組み
姿勢・考え方に対して一石を投じた良書です。本文を「 」で
引用しながら紹介いたします。ほんの一部ですが。
https://www.d-publishing.jp/

■人は集中することで、深い思慮と大局的な思考回路が働くよ
うにできているようです。

○「人の脳の仕組みは、一度に与えられる情報が多くなるほど、
  うまく吸収できなくなるようにできている。」
○「注意を分散させると、記憶として残るものも少なくなる。」
○もはや、多くの現代人は疾病〔ADHD(注意欠陥多動性障
 害)〕のレベルにあるそうです。
 「米精神医学会が発行している〔精神障害の診断・統計マニ
  ュアル第4版〕では、ADHDの主な症状が次のように説
  明されている。
 ・作業への注意力を維持することがしばしば難しくなる。
 ・直接話しかけられているときに、聞いていないように見え
  ることが多い。
 ・作業や活動を整理することが難しいと感じることが多い。
 ・知的努力を持続させる必要がある作業をしばしば避ける、
  嫌う、あるいはやりたがらない。
 ・外からの刺激に簡単に注意をそらされる。」

■情報そのものが貴重で、限られたインテリのみが情報を有し
た時代には、「知識は力」(哲学者:フランシス・ベーコン)
といわれていましたが、あり余る情報に埋もれる現代において
は、「情報が何を消費するかは明らかだ。情報の受け手の注意
力を消費するのである。それゆえ、情報が豊かになるほど、注
意力は貧困になる。」(ノーベル経済学賞:ハーバード・サイ
モン)

■多くの企業人が、ADHDを患っているようです。

○「我々が協力してきたほぼすべての組織の文化は、ここで挙
 げたADHDの症状で特徴づけられていた。その大きな理由
 は、今では注意持続時間の短さと断片的な集中が、一般的な
 状態として広く受け入れられているからだ。多くの組織では、
 注意力が意識的な訓練と定期的な再生が必要な能力だという
 ことに気づいていない。」
○「私たちは、生活の中のつまらないあれこれに今まで以上に
 夢中になることを自分に許してしまった。注意が分散された
 生活に価値を置くと…何よりじっくり考えるための時間と空
 間が奪われてしまう。それが複雑で変化の激しい新しい世界
 で成功するための切り札だったのに。私たちは効率を重視す
 るあまり、人間ならではの本質的な性質の一部をすっかり衰
 えさせてしまった。」(マギー・ジャクソン)

■自分の注意力のコントロールを取り戻すためには…

○「2つの事を同時にしようとする誘惑に負けないようにしよ
 う。結局はどちらに対しても十分な注意を与えないことにな
 るからだ。」
○「1日に少なくとも1時間はメールを完全にオフにするよう
 にしよう。そして、目の前の重要な仕事に集中する。」

■一流人と普通の人の違いは…

○「一流の人たちを普通の人と分けるのは、大きなプレッシャ
 ーのもとでも余計なことには気をそらさずに集中できる能力
 なのである。」
○「一流のアスリートは、彼らの目を見るだけで、どれだけ1
 つの事に集中しているかがわかる。心臓外科医、戦闘機のパ
 イロット、バレエダンサー、あるいは法廷で最終弁論に臨む
 ときの弁護士も同じだ。彼らは注意力と認知能力のすべてを
 目の前の仕事に向けている。」

■まとめ

○「人間はマルチタスキングが出来ないようにできている。コ
 ンピューターと違って、人間は作業を1つずつ順番にこなす
 ように遺伝子に埋め込まれ、人間の脳は同時に2つの別々の
 認知作業に集中することができない。」
○「私たちの注意を細切れにするものには2種類ある。1つが
 外の世界のもの、つまり私たちの周囲で起こっていること。
 もう1つは内面的なもので、自分の頭の中の際限のないおし
 ゃべりだ。」

ご自身の、自社の習慣を見直す好機と捉えて、ご一考ください。

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